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第七回  豊間中央集会所

―多世代が集まる中心拠点へー

 豊間地区の中心部にある豊間中央集会所は2019年3月に完成しました。津波で被災した集会所を再建した、豊間の新しい活動拠点です。集会所の周りには芝生広場や復興祈念モニュメント(観覧階段・慰霊碑)、豊間区事務局があります。階段の上にある慰霊碑の碑文は復興協議会事務局が書いたもので、東日本大震災を後世に伝え、防災意識を高めてほしいとの気持ちが込められています。さらに、慰霊碑の裏側には震災前の航空写真が精密に彫ってあり、慰霊碑を囲む10本の柱は震災前にあった町内の数を表しています。広場の壁を見てみると絵タイルが約600枚びっしりと貼られています。復興祈念のモニュメントの一部として貼られたタイルには、地元住民や小中学生が自由に描いた絵や言葉が並んでおり、海に関するものやシンボルでもある塩屋埼灯台など個性的な絵が描かれています。

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 集会所の中は、多機能トイレや授乳室、キッチン、広々とした集会スペースがそろっています。現在、集会所はまちづくり活動のミーティング場所になっているだけでなく、ボールプールやおままごとセット、絵本など子どもたちが遊べるような遊具が置いてあり、毎週土曜日と日曜日にキッズスペースとして開放しています。2019年は、大学生が子どもたちに宿題を教え、一緒に様々な体験をするサマースクールが行われました。さらに、田植え体験やポーポー焼きづくりなどを通して子どもと大人が一緒に楽しむ多世代交流会や読み聞かせが開催されるなど、イベント会場としても活用されています。イベントが行われた際には、豊間のお母さん方がランチを用意してくださり、参加者みんなでおいしく食べています。

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 今後の豊間の拠点地区として新しく整備された中央集会所。これからもここを中心として、さまざまな世代が集まる暮らしの場の再生を目指しています。

​著書:R.T

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