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​第三回 豊間の想いがこもった防災緑地

防災緑地の役割と効果

​ 2019年3月16日、ついに豊間防災緑地の工事が完了しました。この防災緑地は延長約2.4㎞、高さ10.2m、幅約50m、面積13.6haといわき市内最大級を誇り、その中にはクロマツ・クヌギ・コナラ・エゴノキ・ヤマハンノキ・ヤマボウシなど豊間地区に自生する代表的な樹木が合わせて8000本程植えられています。特に海側には潮風に強いクロマツが多く植えられています。これらの樹々が成長することで、津波被害の減少や避難時間の確保、地震や津波で失われた沿岸部の景観や環境の再生・形成なども期待されます。また、この防災緑地には歩道も整備されており、休憩用

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のベンチも設置されているため、朝や夕方は散歩をしている人も多くみられます。さらに、ここには河津桜・八重紅大島・一葉・関山の4種類の桜も植えてあり、この防災緑地が桜の名所になってほしいという住民の想いも込められています。

​防災緑地ができるまで

​ この防災緑地が完成するまでには、「どんぐりプロジェクト」の活動も行われました。「どんぐりプロジェクト」とは、豊間地区やいわき市内で採取されたどんぐりの苗を育てて植えるという活動です。防災緑地の土も、高台を造成したときに出た豊間の土を使っています。採取されたどんぐりは地元の小学生やボランティア、豊間と縁のあった大庭中学校をはじめとする神奈川県藤沢市の全中学校など、たくさんの人によって育てられました。これらの苗の植樹祭には地区の住民やボランティアの方々など多くの参加者が集まり盛大に行われました。 

 これらの樹々は現在50cm~1mとまだ大きくはありませんが、地元住民、「どんぐりプロジェクト」の参加者、防災緑地の完成に携わった人、たくさんの人の想いを込めて、これから大きく成長していきます。

​著者:サイトウカズキ

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